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樹木葬のメリット、デメリット|トラブルにならないための終活特集

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2022.05.18

木や花などの植物をお墓にする形の樹木葬に人気が集まっているのをご存じですか。
また、樹木葬は知っているがメリットやデメリットなど詳しい内容については理解できていない人も少なくありません。

メリットを知るためには、樹木葬のデメリットや注意点を理解しなければなりません。樹木葬は安価だからと、価格のみで決めてしまうのは危険です。

今回は、樹木葬に関する収蔵形式や費用相場、メリット・デメリットを紹介していきます。さらに、樹木葬選びのポイントや注意点も、事前に理解し検討していきましょう。

樹木葬の収蔵には違いがある!3種類の収蔵形式とは

樹木葬には、緑を貴重とした公園のような雰囲気が特徴的の霊園タイプと、自然をテーマとした里山タイプがあります。どちらも、樹木や花の中に囲まれた墓地ですが霊園タイプの方が比較的整理されている特徴があるのです。

また、霊園タイプや里山タイプでも、複数の収蔵形式が存在します。

では、タイプ別に特徴を理解していきましょう。

樹木葬の3つの種類について

ペットや家族

個人の希望で、夫婦の遺骨を一緒に埋葬したい人や、ペットへの思い入れが強い人におすすめの埋葬方法です。

樹木葬は、一般的な埋葬方法に比べて自由度が高く、好きな人やペットと一緒に埋葬できます。ペットや家族と一緒に埋葬する場合は、遺骨を骨壺から取り出して土に埋葬するのも特徴的です。

カロートタイプ

墓石には、地上や地下に納骨スペースであるカロートがあります。樹木葬では、一般的に樹木に直接遺骨を撒くのですが、骨壺をそのまま収納するタイプもあるのです。

この場合、将来的に遺骨を別の場所に移すことが可能で、カロートタイプを利用する人も少なくありません。ただ骨壺を入れられる範囲は、墓石の広さによって違いがあるため骨壺を入れられるかを確認しておく必要があるでしょう。

合葬墓タイプ

樹木葬では、骨壺から遺骨を他の人と一緒にまとめて収蔵するタイプがあります。

まとめて収蔵するタイプを、合葬墓タイプと呼び管理費を削減することが可能です。埋葬するタイプに特別強い要望がない場合は、合葬墓タイプを利用しても良いでしょう。

ただし、一度合葬墓タイプを利用すると改葬が行えなくなるので注意が必要です。上記のように、各タイプによって遺骨を撒く・一緒にする方法とカロートに収める方法の2種類があります。

収蔵形式別の費用相場!一番安価な方法を紹介

樹木葬でも、埋葬方法によって費用相場は大きく変わってきます。

樹木葬の費用相場は、5万円から80万円と幅が広いのでしっかりと理解していきましょう。

収蔵形式別の費用相場

個別型の費用相場ポイント

集合型の費用相場ポイント

合葬墓型の費用相場ポイント

樹木葬のメリット・デメリット!失敗したくない人におすすめ

樹木葬には、費用の安さは要望を叶え安いメリットがありますが、メリットだけでなくデメリットもあるのです。メリットだけで樹木葬を選択すると取り返しのつかない場合もあるのでデメリットにも目を向ける必要があります。

メリット

自由度が高い

樹木葬は、他のお墓を立てる方法よりも自由度の高いことがメリットとなります。例えば、自然の近くで埋葬して欲しい人や好きな樹木を選べるといった点です。

一般の墓石よりも安い

一般のお墓だと石代だけで100万円を超える費用がかかってきますが、樹木葬の相場は5~80万円前後で行えるため圧倒的に安いのです。また、樹木葬の内容によっては既存の樹木に埋葬することもできます。

遺族に迷惑がかかりにくい

樹木葬は、費用や安い点や宗派の縛りがないため遺族に迷惑がかかりにくいメリットがあります。やはり将来的に見ると、故人の負担は遺族が背負っていくことになるため、維持費は少しでも少ない方が望ましいのも事実です。

デメリット

場所が限定される

樹木葬の中には、一旦行ってしまうと移動ができない場合もあります。

例えば、樹木に直接遺骨を撒くケースや合葬墓だと移動することはできません。さらに、樹木葬が行える霊園は交通アクセスが非常に悪い場所が多いのも事実です。

そのため、維持費や費用が安いだけの理由で行うと、墓参りが困難になってしまうデメリットもあります。遺族の年齢が高齢になると、墓参りの場所までたどり着けないケースもありますので、埋葬する立地も考えて行う必要があるでしょう。

最も安い方法ではない

樹木葬は、確かに一般のお墓に比べると安価ですが最も安いわけではありません。費用の安さを追求するのであれば、海や山に撒く「散骨」や遺骨を他人と一緒にする「合祀墓」の方が費用を抑えられます。

合祀墓ならば、樹木葬でなくても可能なため樹木葬=安いという考え方は控えた方が良いでしょう。そのため、樹木葬を選択する場合は、費用を安く済まることよりも、個人の意思を尊重させたいという気持ちで行うことが必要です。

継承することが難しい

樹木葬の契約は、家族単位や1人用と少人数で行うことがほとんどです。そのため、先祖代々で継承させていきたい場合は不向きな方法となります。

中には、お寺の一部が樹木葬のスペースになっている場合もありますが、数が限られているのも事実です。遺族がいない人や継承にこだわりのない人にはおすすめですが、そうでない人はデメリットも考えて行う必要があるでしょう。

トラブル防止!樹木葬選びの注意点

樹木葬のメリットやデメリットを理解するだけではトラブルを未然に防ぐことができません。実際に、樹木葬を行ってからのトラブルは多く、ほとんどのケースは注意点を理解していないことが原因です。

そのため、しっかりと樹木葬を行う注意点を理解する必要があります。

注意点

法律の許可が必要

散骨などの自然葬には、遺骨を自然の直接撒くため法律の許可は必要ありません。

一方、樹木葬は散骨とは異なり、樹木=お墓という認識になるため法律「墓地、埋葬等に関する法律(墓地法)」の許可が必要です。自然葬は、法律の許可が必要ないと知り、樹木葬も同じ解釈をしてしまう人もいますが、実際は違うので注意しましょう。

家族のトラブル原因になる可能性

樹木葬のメリットは多いのですが、家族の中には、一般的な墓地を希望する人もいます。また、樹木葬の歴史は浅く細かな規約や定義が定まっていないのも事実です。そのため、樹木葬=簡単に済ませると考える人も少なくありません。

例えば、世間体として墓石がないと比べられるので恥ずかしいことや、お墓は先祖代々ついでいくものという意見もあるのです。そのため、一部の遺族が勝手に樹木葬で埋葬してしまうと家族間でのトラブルに発展してしまうこともあります。

お墓参りがしにくい

お墓参りでは、お線香をあげることが一般的とされていますが、樹木葬ではお線香をあげることが難しい特徴があります。というのも、樹木葬では樹木をお墓の変わりとするため火事対策として、火気厳禁の霊園や寺院が多いのです。

手入れがしにくい

樹木葬の欠点でもある問題が手入れの頻度にあります。一般的なお墓は、墓地全体をコンクリートで固め、お墓は石で形成されていますよね。

一方、樹木葬では樹木をお墓にするため、多くの葉が落ちるだけでなく樹木周辺の雑草も生えてくるのです。そのため、小まめな手入れが必要となってきます。

返骨が困難

樹木葬は、自然に還ることをテーマにしているため、遺骨を土の中に納めることがほとんどです。土に撒く方法や、共同埋葬を行うことで返骨ができないトラブルも多い傾向にあります。

費用も、返骨ができないタイプの方が安いためトラブルが起きやすい要因となっているのです。そのため、将来的に遺骨を動かせる状態しておくのかを、はっきりと家族間で決めて樹木葬を利用しなければなりません。

自由度で選ぶなら樹木葬がおすすめ

樹木葬は、比較的費用も安く、個人の意見を尊重させやすいためメリットも多い方法です。一方で、返骨ができない点や場所が限られている点などのデメリットもあります。

お金を払えば済む問題ならば解決できることもありますが、樹木葬では取り返しのつかない問題も少なくありません。そのため、樹木葬を実行する前に、この記事の注意点をよく家族間で理解し納得した上で進めていくと良いでしょう。

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